アイルランドへ行こう0:旅の準備は胃痛から

のろのろと旅の記録を書き終わらないうちに次の年が来て、また新しい場所の思い出が増えていく。旅は楽しいのだけれども、まとめられないのはちょっともったいないとも思う。だって思い出せるものは、新しい記憶にはとうていかなわないから。
それでもまた少しだけでも書いておこうと思うのは、やっぱり面白いことが毎回次々と起こるからだ。
旅する直前も旅している途中も、たいてい大変で気苦労が絶えないけれども、後になって思い返すとだいたい楽しいことしか覚えていない。後にも先にも、人生でそんな体験ができる瞬間はそうない。
だから今年もまた少しだけ旅のことを書き残しておこうと思う。

ところで……旅(の準備)が苦手だ(出オチ)。
そこから??と言われてもすごく苦手だ。2ヶ月も前に場所を決めて、宿の目安をつけるためにサイトをにらみ続けて、毎晩深夜まで悩んだ結果出発3日前にやっと最終日の宿を確定したくらい苦手だ。
そんなていたらくなので、何の苦労もなくサクサクと準備ができる人をとても尊敬してしまう。優柔不断のまま計画をたてようとすると、今度は体力がないのでまためげそうになる。
「なぜそこまでして旅に行くんだ」と言われるけれど、「だって行きたいんだもん」と答えるほかない。「心配」の迷彩服をまとって匍匐全身しているような人間にだって、旅が好きだというハートはある。

ことしの目的地はアイルランドに決めた。
きっかけは俳優コリン・ファレルへの再燃(『ファンタスティック・ビースト』を4回見た)と、昨年何本かのアイルランド映画を見る機会に恵まれたから。
コリン・ファレルの出演作を数本と、80年代ダブリンのティーンロック映画『シング・ストリート』、伝説に発想を得て紡がれた美しいアニメ『ソング・オブ・ザ・シー』を見て、これはアイルランドしかないと思ったのだ。





恥ずかしいことにアイルランドの知識はイングランドに比べるとあまりなくて、何冊か本をとばし読みして、旅の一週間前になって死にそうな目をしながらも、さらに独立運動時の歴史を基にした映画『マイケル・コリンズ』と、昔見て大好きだった80年代ダブリンソウル映画『ザ・コミットメンツ』(80年代アイルランドは大不況下で、当時を描いた映画にもその影がちらついている。でもこれは最高に楽しい)をなんとか見た。



正直映画を見ている時間を準備に使えたのでは??と後から思わなくもないが、現実逃避をしないとテンションすら上げられないのでどうか分かってもらいたい。
そのほか、心配性の一人旅準備はだいたいこんな風だ。

2ヶ月前
・飛行機の予約
・宿を探す、仮予約(ブッキングドットコム。でもぎりぎりまで仮押さえできてしまうため、レビューを読み続けて迷いが生じる原因に…)
・行く場所を何となく決める
・空港前日泊の場合、近場のホテルを予約

1ヶ月半前~2週間前
・ガイドブック(地球の歩き方、ロンプラ)や参考書(新書のアイルランド関連本など)を読んで行く場所のリストをつくり、予定期間内のスケジュールを日毎にぼんやり決める。しかし本を読みすぎると情報過多になってほかのことができなくなるので注意しよう。ヨーロッパの場合、施設や教会などが月曜休みが多いのも気をつける
・旅先で観光地などの目的地に一発でたどり着ける自信がない・あるいは行きづらい場合、現地のバスツアーをネット予約する。ツアー会社はいくつもあるので、余計な場所に行きたくない人は目的地を絞り込んで検索
・都市間を移動する場合の交通機関を確認。私は今回ダブリンーゴールウェイ間直行の高速バスをネット予約した

現地の高速バスの予約でもひと騒動だった。
オンラインで予約できるのだが、予定日のチケットをカートに入れても精算がうまくできず、やり方を聞くためにバス会社の人に辞書を片手にメッセでやりとりしてなんとか予約した3分後、日にちを間違ったことに気づいて「ばかーーーーっ!!」と深夜に叫び出したくなった(予約しなおしました)。
この通り、心配性の旅の準備で一番大事なのは、ストレス負荷が半端ないのでできれば早く寝てシンプル思考を保つことだと思う…。

この間、旅のプロの友人たちに6日置きくらいで電話したりメールしたりし続けていた。「とりあえず落ち着け!!」と後になってからつくづく思うし、つきあってくれた友人たちには感謝しかない。
ほかにも問題は山積みで、なぜかスーツケースは出発時から両方が埋まっているため、パッキングの才能もほしいと思い続けている。
何か良い方法があったらいつでもアドバイスお待ちしています。

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